冬の美食:マダラの秘密と歴史を味わう

魚を紹介するシリーズが始まりました!

今回の主人公は「マダラ」です。

 

冬を代表する魚と言っても過言ではないですよね。

マダラは柔らかい食感の身質でクセがなくとても美味しい魚です。
マダラの白子はクリーミーでフグの白子に負けない味わいです。

 

マダラは「顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区側棘鰭上目タラ目タラ科マダラ属」に属します。
タラ科のなかまには「コマイ」「スケトウダラ」「パタゴニアミナミダラ」などがいます。

 

またマダラの寿命は、13年ほどです。

マダラは成長が早く、1歳で16センチ、2歳で20センチ、3歳で47センチ、5歳で56センチ、8歳で90センチほどまで成長します。

大型の魚なので、体長1メートルで体重12キロほどになるんだとか。

マダラは北緯35度より北の太平洋、日本海、オホーツク海に分布しており、日本では山口県より北の海域に多く生息しています。

マダラは深海魚で水深100~500メートルほどの大陸棚で、小魚や甲殻類などを食べて生活しています。

マダラは季節により回遊する群れと、あまり回遊しない群れがいます。

産卵期は12月から3月頃までです。

なんと寿命は10年を超えるといわれ、魚の中でも長寿です。

名前の由来は諸説ありますが、漢字にすると「真鱈」と書きますよね。

体表にある斑(まだら)模様からで、その後漢字で斑(まだら)の文字が当てられたといわれています。

また、タラ(マダラ、スケトウダラ等)を指す漢字には、姿を現した「大口魚」や、
雪の降る季節に捕獲されると、雪のように白い身をしていることから「雪魚」の字も当てられています。

 

マダラは低脂肪でヘルシーな魚で、うま味成分であるアミノ酸が豊富に含まれています。
・DHA(脳細胞の活性化や脳の発達に働きかける)
・EPA(血液をサラサラにし、中性脂肪を下げる)
・タンパク質(筋肉細胞の維持、免疫力高上)
・ビタミンA(皮膚や粘膜を正常に保つ)
・ビタミンB群(神経の機能の正常化)
・ビタミンD(カルシウムの吸収を促進)
・ビタミンE(抗酸化作用)
・ナイアシン(血行促進、冷え性改善)
・葉酸(細胞の生まれ変わりを助ける働き)
・マグネシウム(カラダの代謝を促す)
・リン(歯や骨を丈夫にする)
・鉄分(貧血の防止)
・カルシウム(骨を強くし骨粗鬆症を予防)
・グルタミン酸(興奮系の伝達物質を分泌させる)
・グリシン(肌のハリと弾力を保つ)
・ロイシン(筋肉のエネルギー源)
・リジン(カラダの免疫力を高める)
・パントテン酸(糖質、脂質の代謝を促す)
・アスパラギン酸(ミネラルを体内に取り込む)
・アラニン(二日酔いの改善)
・プロリン(コラーゲンの生成を促す)

マダラの歴史は江戸時代まで遡ります。

マダラを「新鱈」と呼び、青森から江戸の市場まで運んでいました。

「新鱈」とは、腹を割かずに、口からエラ、内臓を取り出し、塩を腹に詰め込んだ塩蔵品のことです。
腹を切らないことから、切腹を嫌う武家に珍重され、年越しや初午の祝膳には欠かせなかったといいます。

 

いかがでしたでしょうか。
マダラは冬に多く流通する魚で、身質が柔らかくとても美味しい魚です。

またマダラの白子はとても滑らかでくちどけがよく大人気の食材です。

マダラは煮ても焼いても美味しい魚です。

 

令和2年度第3次補正 事業再構築により作成

記事一覧へ戻る
TOP