春の謎めく発光生物「ホタルイカ」:小さな身体に秘められた驚き

魚を紹介するシリーズが始まりました!

今回の主人公は「ホタルイカ」です。

 

春に旬をむかえるホタルイカは、居酒屋では定番メニューとして人気ですよね。

 

イカの小さな仲間で、タコと同じ「頭足動物」の仲間です。

生物学「ホタルイカモドキ科ホタルイカ属」に分類されています。

ホタルイカは、体表にある多数の発光器が青緑色に発光し、昆虫のホタルのようであるところから付いた名前です。

特に美しく発光するのは、5月頃の産卵期で、群れをなして海岸近くを浮遊します。

漢字だと「蛍烏賊(ホタルイカ)」と書きます。

 

ホタルイカといえば富山県が有名ですが、富山ではその昔、ホタルイカの事を「まついか」と呼んでいたそうです。

 

大きさは4~7cmほどで、たまに8~9cmの個体が見つかることもあります。

小さい体に対し目が大きく、食べるときに異物感があるため下処理の際取り除くことが多いです。

特徴は、獲物を捕らえるための2本の触腕や、8本の触手がしっかりあります。
しかしとても小さく細いため、スルメイカやコウイカのように丈夫な爪はほとんど見当たりません。
そんな触手の先には発光器官が3個ずつついていて、何かが触手に触れたり衝撃を受けたりすると青白く光るという特徴があり、暗い海で急にまぶしく光らせることで敵を威嚇しているのだそうです。
腹側を発光させると、天敵や外敵にはホタルイカの姿が海面に紛れて認識できなくなります。

 

ホタルイカの生態は謎が多いです。

儚い命で、わずか寿命は1年しかありません。
なので産卵数は多く、大量に子孫を残します。

1回の産卵で、数千から1万個の卵を産卵しています。

 

イカの仲間が寄生虫に寄生されやすいように、ホタルイカも例外ではありません。
食べ物や海水を取り込むときに体内から侵入され、筋肉組織や内臓にアニサキスがかなりの頻度で寄生しています。

 

ホタルイカの「身投げ」とはご存じでしょうか。
繁殖期終盤の4~5月になると、富山湾などの沿岸に大量に打ち上げられます。
これは、産卵も終わり弱って寿命を迎えるホタルイカたちが大量に、波打ち際に「身投げ
されるのです。

 

ホタルイカはその小さな体に、たくさんの栄養分が含まれています。
体や細胞の機能を正常に保つ作用がある他、肝細胞の再生促進、血圧の下降といった「タウリン」や、
皮膚や網膜、免疫力を正常に機能させ「ビタミンA」、他、ビタミンB12が豊富に含まれています。

 

今回は春が旬となる「ホタルイカ」について紹介させていただきました。

「和らぎ処一」では、ホタルイカの味を味わうわことができますので、ぜひお越しになってご賞味ください。

 

令和2年度第3次補正 事業再構築により作成

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