深海の美食探訪:のどぐろの謎と魅力

魚を紹介するシリーズが始まりました!

今回の主人公は「のどぐろ」です。

高級魚として全国的にたちまち人気になりました。

 

のどぐろはかつて「アカムツ」と呼ばれていた魚です。
他にも「メキン」「ギョウスン」「キンギョウオ」など呼び名が色々あるみたいです。

 

のどぐろはその名前の通り、喉が黒いです。
新鮮なものでも口から中を覗くと真っ黒です。
口から見えているのは内臓で、つまり内臓が真っ黒です。

 

なぜのどぐろの喉はなぜ黒いのでしょうか。

のどぐろは水深百メートルから二百メートル程度のまあまあ深海といえる深さで暮らしています。
底のほうの砂地でひっそりとイカやエビを食べています。

日本近海にも分布していて、高級魚であるとはいえ、日本にとって身近な魚です。

水深、約百メートルはほとんど光の届かない深さです。
エサを食べるためには、獲物に気づかれないようにする必要があります。
そこで、のどぐろは口の中を黒くして、口を大きく開けても獲物に逃げられないようにしたのです。

のどぐろの喉が黒いのはエサをたくさん食べて生きのびるためなんです。

 

ちなみに、のどぐろは、アカムツという正式名称の名の通り、体の表面が赤いのですが、これも獲物を捕まえるのに役立ちます。

前述の通り、生息している場所は深海で、光がほとんど差しません。
光が差さない場所の光は赤いものが多くなります。

まわりの色である赤と同じ色の体表を持つことで、見えにくくなったのどぐろは、獲物に気づかれにくいというわけです。

 

のどぐろ(アカムツ)はホタルジャコ科アカムツ属に属し、1種類のみです。
成長がとても遅い魚で、1年で10センチ、3年で20センチほどに成長し成魚となります。

また、寿命はオスとメスでことなります。
オスの寿命は5年ほどで、メスの寿命は10年ほどと倍近くになります。

 

のどぐろ(アカムツ)は高脂肪な白身魚です。また、アミノ酸を豊富に含んでいます。

・DHA(脳細胞の活性化や脳の発達に働きかける)
・EPA(血液をサラサラにし、中性脂肪を下げる)
・タンパク質(筋肉細胞の維持、免疫力高上)
・ナイアシン(血行促進、冷え性改善)
・ビタミンA(皮膚や粘膜を正常に保つ)
・ビタミンB群(神経の機能の正常化)
・ビタミンD(カルシウムの吸収を促進)
・ビタミンE(抗酸化作用)
・鉄分(貧血の防止)
・葉酸(細胞の生まれ変わりを助ける働き)
・リン(歯や骨を丈夫にする)
・マグネシウム(カラダの代謝を促す)
・カルシウム(骨を強くし骨粗鬆症を予防)
・カリウム(細胞内の浸透圧を調整、むくみ防止)
・グルタミン酸(興奮系の伝達物質を分泌させる)
・グリシン(肌のハリと弾力を保つ)
・ロイシン(筋肉のエネルギー源)
・リジン(カラダの免疫力を高める)
・アスパラギン酸(ミネラルを体内に取り込む)

 

いかがでしたでしょうか。

 

今回は通年脂ノリがよく味が落ちないことも魅力な「のどぐろ」について紹介いたしました。

また次回お会いしましょう!

 

令和2年度第3次補正 事業再構築により作成

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