日本の海からの贈り物:スルメイカの魅力と縁起
魚を紹介するシリーズが始まりました!
今回の主人公は「スルメイカ」です。
日本近海でもっとも漁獲されている身近なイカ「スルメイカ」。
イカの仲間の中では比較的安価なところも魅力のひとつです。
スルメイカのワタはアミノ酸が豊富でうま味が強く、塩辛によく使用されます。
また屋台のイカ焼きとしても人気で、昔から日本人に親しまれているイカですよね。
スルメイカは「動物門軟体動物門頭足綱鞘形亜綱十脚形上目ツツイカ目開眼亜目アカイカ科スルメイカ亜科スルメイカ属」に属します。
イカの種類はおおきく分けると2種類で、スルメイカは甲がなく細長い形をしている「ツツイカ類」に分類されます。
また、スルメイカの寿命は短く1年ほどです。
オスよりメスのほうが大きく外套長は30センチほどです。
スルメイカは日本では北海道から沖縄までの全国各地に分布しています。
水深80から150メートルの砂地を回遊し、小魚などを食べて生活しています。
スルメイカはとっても活発なイカで、動き回るのが大好きです。
また、産卵期は秋です。
名前の由来は、「墨を吐くものの群れ」に由来し、その名が付けられました。
またスルメは漢字では「鯣」や「寿留女」と表記します。
漢字の「鯣」は魚へんに変わるという意味の「易」でイカがスルメに変化していることを表わしています。
また結納品で使用される「寿留女」は縁起のいい当て字です。
長寿の「寿」と嫁ぎ先に留まる「留」、良妻になるという意味で「女」の文字をを組み合わせています。
永く保存が出来るスルメのから、「花嫁が永く嫁ぎ先に留まって居られるように」という思いを込めて、このように表わしたのです。
またスルメの事を「あたりめ」と呼ぶのも縁起と関係しています。
スルメの「する」という文字が「お金を擦る」と同じです。
そのために「お金を使い果たす」意味になり、お金が無くなる事にに通じます。
これでは縁起が悪いと思われ、言い換えられるようになりました。
するめは縁起のいい物として結納品に使われるために「当たり」から「あたりめ」と呼ぶようになったのです。
スルメイカは低脂肪高たんぱくな食品です。
また、アミノ酸とタウリンを豊富に含んでいます。
・タンパク質(筋肉細胞の維持、免疫力高上)
・ナイアシン(血行促進、冷え性改善)
・ビタミンA(皮膚や粘膜を正常に保つ)
・ビタミンB群(神経の機能の正常化)
・ビタミンE(抗酸化作用)
・タウリン(肝機能を高める、生活習慣病予防)
・鉄分(貧血の防止)
・葉酸(細胞の生まれ変わりを助ける働き)
・リン(歯や骨を丈夫にする)
・マグネシウム(カラダの代謝を促す)
・カルシウム(骨を強くし骨粗鬆症を予防)
・カリウム(細胞内の浸透圧を調整、むくみ防止)
・グルタミン酸(興奮系の伝達物質を分泌させる)
・グリシン(肌のハリと弾力を保つ)
・ロイシン(筋肉のエネルギー源)
・リジン(カラダの免疫力を高める)
・アスパラギン酸(ミネラルを体内に取り込む)
・アラニン(二日酔いの改善)
・プロリン(コラーゲンの生成を促す)
いかがでしたでしょうか。
今回は塩辛や干物としても人気の「スルメイカ」について紹介いたしました。
また次回お会いしましょう!
令和2年度第3次補正 事業再構築により作成